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#8 Budweiser / MLB All-Star Game Chevrolet Monte Carlo
ドライバーDale Earnhardt Jr.
マシンChevrolet Monte Carlo
シリーズNASCAR Winston Cup Series
カー##8
チームDale Earnhardt Incorporated
使用イベント2001/7/7 Rd.17 Daytona [Pepsi 400]
製造Action 1/24 Scale
その他Special Paint Scheme
Total Productin of

●管理人の言いたい放題●

ここを見ている方々の中でレースに感動して涙を流したことはあるでしょうか。潤んでくることはあるけれど涙が流れることは多くはないと思います。私もそうです。私の場合、今日(2007年)までの約20年間で涙が流れたのはこの1レース「2001 NASCAR Winston Cup Series Rd.17 Daytona Pepsi 400」だけです。それほどこのレースは心にも残るレースだったのです。そしてこのページにあるマシンが優勝したデイル・アーンハートJr.がドライブしていたマシンです(ただしレースド・バージョンではありません)。

近年の現地での盛り上がり、日本でもCSで全戦放送、そしてTOYOTAがCAMRYでエントリーする(「決してTOYOTAが参戦」とは書きません)ということで少しずつ興味を持つ方もいらっしゃると思います。でも私が最初に述べた感動したレースを今から見たとしても同じように感じることは出来ないと思います。なぜなら少なくともこの年の開幕戦「デイトナ500」を最初から最後までノーカットで見ていただかなければならないからです。


2001年開幕戦「デイトナ500」、シリーズ全36戦中、開幕戦にしてシリーズ最大のイベント。このレースに勝つことはチャンピオンをとることに匹敵するとも言われている。最多チャンピオン・タイ記録保持者のデイル・アーンハートSr.でさえ26年のキャリアの中で1度だけしか勝ったことがないのだ。

アーンハートSr.はこの年、7年ぶり8回目のシリーズチャンピオンを狙っていた。自身はリチャード・チルドレス・レーシング(以下RCR)からエントリーしているが、自らもデイル・アーンハート・インコーポレイテッド(以下DEI)というチームを所有しており、そのドライバーとして彼の息子デイル・アーンハートJr.とこのレースからDEIに加わったマイケル・ウォルトリップ、3台目としてスティーブ・パークをセットしていた。

レースは終盤にビッグワンが発生したため一時中断しその後再開された。500マイルレースの最後、200周目にレースをリードするのはマイケル、その真後ろにはJr.がぴったりと張り付きリーディングドラフトを形成、DEIの1-2体制である。この2人はそのままチェッカーフラッグを受け、マイケルにとって参戦17年目通算463戦目にして初めての勝利をビッグイベント「デイトナ500」で飾った。現地TVのコメンタリーブースには解説者として前年限りで引退した彼の兄ダレル・ウォルトリップが来ており涙を浮かべながら彼の名前を連呼する。だが彼の顔がすぐに曇ってしまった。実は2人がチェッカーフラッグを受けようとしていたころ最終ターンでアクシデントが発生していたのである。

アクシデントに巻き込まれていたうちの1台のは3位を走っていたアーンハートSr.であった。彼はマイケルとJr.をガードするかのように3位のポジションに踏みとどまっていた。しかし最終ターンで彼のインサイドでマシン同士の接触が発生し、そのあおりを受けてアウトサイドのコンクリートウォールにクラッシュしてしまったのだ。彼のモンテカルロは勢いでインフィールドまで走った後ストップするが彼はいっこうに出てくる気配が無い。ピットロードまで戻ってきたJr.も心配そうにマシンに向かう。

彼はこのとき既に亡くなっていたのである。見る限りあまり酷くはないように見えた事故ではあったが、実際にはシートベルトがちぎれ即死の状態だったと言う。彼はチェッカーフラッグまであとわずか1マイルもないところで目の前で繰り広げられる2人の息子の雄姿を焼き付けたまま、自らのチームの1-2フィニッシュ、マイケルの初優勝を見届けることなくこの世を去ってしまった。

そのような出来事があってもシリーズ続く。悲劇からわずか1週間後、ノースカロライナ州のロッキンガムに舞台は移るが、ここでDEIの3台目のマシンをドライブしていたスティーブ・パークが優勝したのだ。まさにアーンハートSr.に捧げる勝利である。

一方、アーンハートSr.を失ったRCRは彼のカー#であった「3」に代わり「#29」を使用していた(このとき「3」のオーナーズポイントも「29」に引き継がれた)。ドライバーも前年のブッシュ・シリーズでルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いたケビン・ハービックを起用していたのだが、彼はなんとわずか3戦目(シリーズ第4戦アトランタ)にして初優勝を飾ったのだ。しかも現役最多4回チャンピオンのジェフ・ゴードンとサイド・バイ・サイドのままチェッカーフラッグを受け、写真判定でもしなければ分からないほどの最小差で勝利をもぎ取ったのだ。アーンハートSr.が天国から力を貸しているかのうようなことが続く。

そして悲しいデイトナから数ヵ月経ち、中盤戦に入ったシリーズは再びデイトナに戻って来た。それがデイトナ「Pepsi 400」なのである。夕方にスタートしチェッカーを受ける頃には真っ暗になるナイトレース。20万とも言われる観客が照明で照らされたレーストラックでバトルを繰り広げるマシンに一喜一憂する。チェッカー後には数百発の花火を打ち上げ勝者を祝福する真夏の夜の盛大なお祭り。世界最大のナイトレースと言われる由縁である。

このレースが弔い合戦とも位置づけることもできるDEIである。マイケルの開幕勝利、パークによるDEIの連勝、ハービックの活躍、だれもがデイトナでのJr.の勝利を願っていた。
 そしてその瞬間は予定されたかのようにレースの最後にやってくる。残り6周でグリーンフラッグが振られ再スタート。Jr.はまだ6番手で前に5台のマシンがいる。だが195周目に2台を、さらに196周目に3台をかわした彼は残り4周でリーダーに立った。スタンドの観客は総立ちで凄まじいまでの歓声がトラック中に響き渡る。圧倒的な速さと上手さを見せる彼ではあるが安心はできない。彼の後ろには15台ものマシンが団子状態で彼に襲い掛かろうとしているからだ。トニ・スチュアート、ボビー・ラボンテなど次から次へとJr.のマシンの後ろに張り付いてくる。

そんな混戦の中から1台の青いモンテカルロがじわじわと順位をあげてきていた。Jr.のチームメイト、マイケルである。再スタート時に中盤にいた彼は、残り2周で3位まで浮上。ランニングオーダーはJr.、ボビー、マイケルの順。
 ターン2を立ち上がったマイケルはボビーのドラフティングから外れインサイドにラインを変え勝負を仕掛けた。その瞬間、リーダーのJr.もインサイドにラインを変更する。ボビーはJr.に追随しようとするがインサイドにマイケルがいるのでラインを変更できない。ドラフティングから強制的に外されたボビーはズルズルと4番手まで後退してしまう。DEIの見事なチームプレイであった。
 残り2週にしてDEIのリーディングドラフトが完成。2台の順序は違うが同じ2台によるデイトナ500の再現には違いない。そしてそのままファイナルラップに突入。観客は総立ちまま、後方では激しい順位争い。DEIの2台には左右、後ろからもマシンが近づくがマイケルがいるためリーダーのJr.には近づけない。最終ターンを立ち上がるころにはマイケルの後ろには20台近くのマシンが群がっていた。だが彼らは届かない。
 Jr.が5カ月前に父を亡くしたこの地で、その時、初勝利したチームメイトを従えチェッカーフラッグを受けるのであった。2001年シーズン初勝利、ウィンストンカップ・シリーズにおけるデイトナ初優勝でもあった。

ウイニングランを終えるとJr.はホームストレッチのグリーン上でスピンターンを披露し歓喜を表す。その横には2位に入ったマイケルがマシンを止め、マシンから降りたJr.がウインドウ越しに互いに勝利を称えあう。その彼に真っ先に駆け寄ったのがアーンハートSr.の給油クルーを長年務めていたチョコレート・マイヤーズだった。さらに沢山のチームクルーやメディア関係者らが取り巻き、身動きが出来ない状態だ。
 マイケルは自身のモンテカルロのルーフに登り、喜びのガッツポーズ。続いて登ってきたJr.と抱き合い、そのまま両者が手を高々に突き上げこの勝利を全ての人に対して表現する。このレースの本当のクライマックスシーンであった。


もし見たことがなければ何とか当時の中継映像を見つけられるといいんですが。この開幕戦「Daytona 500」と第17戦「Pepsi 400」は日本でもCS局GAORAにて生中継されています。あと水を差すようですがビデオ映像の貸し借りも違法だとか。となると法律違反しなきゃ見られないということでしょうか。やな時代になりましたね。ほんとに。

てなわけでいろいろとぐちゃぐちゃ書いてしまいましたが、このマシンのスポンサーは「ALL STAR Game 2001」とあります。そうですMLBメジャー・リーグ・ベースボールがスポンサーなのです。日本のオールスターの宣伝ためFニッポンのどっかのマシンにどーんと広告を載せるようなもんですからね(Fニッポン自体の社会的認知度が低いから比較にすらならないんですけどね^^)。これ以外にも「NBAオールスター」なんてものもありますね。

マシンの作りはフードオープン、トランクオープンで屋根のルーフフラップは開きません。このクラスのダイキャストは当時は開かなかったんですね(エリートモデルは開いていたと思いますが持ってないので分かりません)。マシンの裏側は真っ黒でちょいと不気味な感じもします。こいつもレースド・バ−ジョンが欲しかったですね。1/64にはマイケルの#15とセットで「Pepsi 400」ウイニングセットなんてものもありますので気になる方は探してみて下さい。。


この年のデイル・アーンハートJr.の別バージョンのダイキャストのページは以下の写真からどうぞ。

#8 Budweiser Chevrolet Monte Carlo

Action 1/24 Scale Diecast Model
NASCAR Winston Cup Chevrolet Year 2001
上面 右前ナナメ
左前ナナメ 右サイド上方
右サイド 左サイド上方
左サイド フロント上方
フロント正面 リア上方
リア 下面
下面前方 フルオープン
エンジンルーム−1 エンジンルーム−2
トランクルーム リアサイド
リアサイド パッケージ

 

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